UEFN使い方

【UEFN】外部からインポートしたスタティックメッシュを破壊可能な小道具に変換するやり方

UEクリエイターズ【運営】

こんにちは、UEクリエイターズです。今回もUEFN(Unreal Editor for Fortnite)の使い方について解説していきます。

今回は(自身で持ち込んだり、作ったりした)スタティックメッシュアセットを、破壊可能な小道具に変換するやり方について共有します。

主に公式ドキュメントの「アセットを小道具に変換する」をもとに進めていき、より具体的な注釈などを入れていきます。

アセットを破壊可能な小道具に変換するとどうなるの?

インポートしたアセットをフォートナイトの小道具に変換することで、フォートナイト クリエイティブ内でアセットがプレイヤー キャラクターや仕掛け、その他の小道具、スマホ ツールとどのようにインタラクトするかが定義されます。 また、使用するアセットがダメージや破壊を処理する方法や、アセットが破壊されるときにドロップする素材タイプを決定することができます。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

上記は公式ドキュメントの内容です。少し難しいことを書いていますが、要するに外部からインポートしたアセットなどを、フォートナイトの小道具に変換することで、便利なことがいろいろとできるようになります。

「破壊可能」と素材回収機能

特にわかりやすいのが、今回もメインの内容として紹介する「破壊可能」という機能ですね。

フォートナイト特有の素材回収機能がありますが、プレイヤーがツルハシや武器などで対象のアクタを攻撃すると、ヒットサウンドや破壊エフェクトなどが起こりつつ、破壊時には素材(木材、石、鉄)を配布することもできます。

木材タイプの炎による消滅

また、これは木材のみですが「炎による消滅」というゲーム性も簡単に導入できます。爆弾などで攻撃した際に、火が燃え移り、消滅する機能です。

UEcreators
UEcreators

画像の例は、トーチというアイテムを使って炎を移しました。木材タイプのものはこのように燃えます。

「フォートナイト仕様にオブジェクトを最適化する行為」が小道具化

また、小道具化することでビューポート上に自由に配置できるようになりますし、技術力があればVerseコードでも指定できるようになって、動かしたり、好きなタイミングで生成したりすることもできるようになります。

要するにフォートナイト仕様にオブジェクトを最適化する行為」=小道具化なわけですね。小道具化できるようになると、便利なことが多いので、ぜひ今回のやり方を覚えていきましょう。

アセット(スタティックメッシュ)を小道具に変換する3つのステップ

スタティックメッシュを小道具に変換する最も簡単な方法は、次の3つの主な手順で構成されます。

1.素材タイプを設定します。
2.ダメージと破壊を設定します。
3.島設定の仕掛けの設定を変更します。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

今回は公式が紹介してくれていた、スタティックメッシュを小道具に変換する最も簡単な方法ということで、以下の3つのステップで進めていきます。

スタティックメッシュを小道具に変換する3つのステップ
  1. 素材タイプを設定
  2. ダメージと破壊を設定
  3. 島設定の変更

前提条件:スタティックメッシュを用意する

3つのステップの前に、小道具化したいスタティックメッシュを用意する必要があります。外部やFABなどからインポートしたものでも良いですし、UEFN内でモデリングしたものでも良いです。

1.素材タイプを設定する

破壊された小道具によってドロップできる素材のタイプには、Wood (木材)、Stone (石)、Metal (金属) の 3 つがあります。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

まずスタティックメッシュに「素材タイプ」を登録していきます。

素材タイプとは?
  • Wood (木材)
  • Stone (石)
  • Metal (金属)

素材タイプは上記の3つがあり、攻撃したときの「音や損傷エフェクト」などが反映されます。また、消滅時に素材をドロップさせることも可能です。

素材タイプを設定する手順

スタティックメッシュ(Static Mesh)メニューを開く

コンテンツブラウザ内で、用意したスタティックメッシュのサムネイル上で「右クリック」>「スタティックメッシュ(Static Mesh)メニュー」を開きます。

スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)> 小道具に変換(Convert to Prop)>好きな素材タイプを選択

スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)> 小道具に変換(Convert to Prop)> 好きな素材タイプを選択しましょう。

例)木材にしたい場合→「Wood (木材)」を選択

小道具化されたブループリントアセットが完成

そうすると「Custom Props」フォルダというのが新しく作成され、その中に対象のスタティックメッシュをもとにした小道具のブループリントアセットが格納されているはずです。

これがオリジナルの小道具です。この状態まで持ってくると、アセットをビューポート上にドラッグすることで、他の小道具と同じように自由にアクタとして扱うことができるようになります。

ビューポート上にあるスタティックメッシュからも作成可能

別の方法として、ビューポートからインポートされたスタティックメッシュを選択し、右クリックして小道具アクタを作成するものがあります。 このプロセスでは、コンテンツ ブラウザに小道具アセットも作成されます。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

また、すでにビューポート上に存在しているスタティックメッシュに対しても、同じ手順で小道具を作成することが可能です。(ビューポート上で作成した場合でも、コンテンツブラウザ内には、小道具化されたブループリントアセットが格納されます)

素材タイプを変更する手順

素材タイプを変更したくなった時は、どうすればいいの?

素材タイプを変更したい場合

ただ単に、素材タイプを変更するだけなら難しくありません。

ブループリントアセットを選択して「右クリック」

コンテンツブラウザ上で、先ほど小道具化して作成したばかりのブループリントアセットを選択して「右クリック」します。

スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)」>「新規素材タイプ(New Resource Type)」で変更したい素材タイプに切り替え

表示されたメニューの中から「スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)」>「素材タイプを設定(Set Resource To)」で変更したい素材タイプに切り替えます。

すでに使用している小道具の素材タイプを変更したい場合

今使っているのはそのままで、途中で別の素材タイプにしたやつも使いたいんだけど、どうすればいい?

ゲーム デザインでは、インポートしたアセットを複数の場所で再利用することが一般的です。 この場合、2 番目の領域では異なる素材タイプがアセットからドロップされるようにする場合があります。 2 番目のアセットの素材タイプを変更することはできますが、元のブループリントの素材タイプを変更することはできません。

元のアセットの素材タイプを変更すると、結果として元のアセットのコピーによってドロップされる素材タイプも変更されます。 元のブループリント クラス アクタの素材を変更するには、複製する必要があります。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

もし、作成した小道具を、素材タイプを変えて2種類目として使用したい場合少し工夫が必要です

なぜなら、今回作成したコンテンツブラウザ上にある小道具(ブループリントアセット)は、ビューポート上に配置するアクタのおおもとのデータとなります。なのでこの元となるデータを書き換えてしまうと、ビューポート上にこれまで配置したすべてのアクタのデータなどが書き換わってしまいます。

これまで「木材」タイプで「小道具A」を利用。

「小道具A」の「金属」タイプも使いたいと思った場合→新しく「小道具A_Metal」として「金属」タイプバージョンを作ることでもともとの「木材」タイプの「小道具A」を巻き込まずに済む。

なので、これまで「木材」タイプで利用しており、それは維持した状態で今度は「金属」の素材をドロップする別バージョンをゲームの後半で作りたくなった場合などは、複製した新しい小道具(ブループリントアセット)を作ってあげる必要があります

つまり、巻き込まれないようにするために、新しく小道具(ブループリントアセット)を作ってあげる必要があるわけですね。

複製した新しい小道具(ブループリントアセット)を作る具体的な手順は以下になります。
ブループリントアセットを「複製」

コンテンツブラウザ上で、先ほど小道具化して作成したばかりのブループリントアセットを選択して「複製」します。(右クリックから→「複製」/ もしくは「ctrl + D」で複製できます )

名前変更

新しく複製して出来た小道具(ブループリントアセット)の名前の末尾に新しい素材タイプの名前(「_Metal」など)を追加します。

「F2」もしくは、右クリックから名前変更できます。

スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)」>「新規素材タイプ(New Resource Type)」で変更したい素材タイプに切り替え

新しい方の小道具(ブループリントアセット)を選択した状態で「右クリック」>表示されたメニューの中から「スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)」>「新規素材タイプ(New Resource Type)」で変更したい素材タイプに切り替えます。

これで安心して別の素材タイプに変更した小道具も使いまわせるね!

2.ダメージと破壊を設定する

小道具(ブループリントアセット)の破壊を設定する手順

ブループリント クラスのドロップダウン メニューから、ブループリント アセットの破壊を有効にします。

ブループリント クラスのサムネイルを右クリックし、[Scripted Asset Actions] > [Can Be Damaged (ダメージの許可)] > [Enable (有効)] の順に選択します。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

ダメージと破壊を有効にするには、まず小道具(ブループリントクラス)の設定を切り替える必要があるよ!

右クリック

コンテンツブラウザで、対象の小道具(ブループリントクラス)のサムネイルを「右クリック

「ダメージの許可(Can Be Damaged)」> 「有効(Enable)」を選択

スクリプト化されたアセットアクション(Scripted Asset Actions)」>「ダメージの許可(Can Be Damaged)」> 「有効(Enable)」を選択します。

ブループリントクラス エディタを開く

コンテンツブラウザで、対象の小道具(ブループリントクラス)のサムネイルを「ダブルクリック」してブループリントクラスエディタを開きます

「ダメージを受けることができる(Can be Damaged)」を「True」に

ブループリントクラス オプションから変更を加えます。検索バーで「ダメージを受けることができる(Can be Damaged)」を検索し、「True」(チェックを入れた状態)になっているか確認してください。

「リソースのドロップを許可(Allow Resource Drop)」を「True」に

同じく、ブループリントクラス オプションから変更を加えます。素材のドロップも有効にしたい場合は、検索バーで「Allow Resource Drop」を検索し、「True」(チェックを入れた状態)に変更してください。

これで、オリジナルで作った小道具が破壊可能になり、素材のドロップ機能もオンにすることができました。

サウンドや視覚効果などの破壊パラメータを好きなものに変更したい場合

素材タイプに適したサウンドや視覚効果などの破壊パラメータをアクタに追加します。

ブループリント クラスのサムネイルをダブルクリックし、ブループリント クラス エディタを開きます。 検索バーで「effects」を検索します。 素材タイプに適したサウンドを [Death Sound (デス サウンド)] のドロップダウン メニューから選択し、次に [Death Particles (デス パーティクル)] のドロップダウン メニューから視覚効果を選択します。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

破壊時のエフェクトをオリジナルに変更したい場合は、この手順を進めてね!

ブループリントクラス エディタを開きます

コンテンツブラウザから、対象の小道具(ブループリントクラス)のサムネイルを「ダブルクリック」して、ブループリントクラス エディタを開きます。(もうすでに開いている人は、そのままで大丈夫です。)

「Effects」のオプションタブを見つける

検索バーで「effects」と入力し、「Effects」のオプションタブを見つけ出します。

「デスサウンド(Death Sound)」で任意のサウンドを選択

デスサウンド(Death Sound)」項目からドロップダウンメニューを展開し、任意のサウンドを選択します。小道具が消滅するときに、ここで選択したサウンドが再生されます。

「デスパーティクル(Death Particles)」で任意の視覚効果を選択

デスパーティクル(Death Particles)」の項目からドロップダウンメニューを展開し、任意の視覚効果を選択します。小道具が消滅するときに、ここで選択した視覚効果が再生されます。

補足

同じEffectオプション内にある「Play Hit Sound」などの項目を設定することで、打撃時の音なども設定することができます。

3.島設定(Island Settings)で小道具破壊周りの設定を整える

最後に、島設定(Island Settings)という、ゲーム全体のおおもととなる設定を確認する必要があります。そもそもここで小道具の破壊の許可されていないと、いくら小道具側の設定をいじっても、動作しないわけですね。

いくつか小道具破壊系の島設定項目があるので、紹介していきます。

「環境ダメージ」機能を有効にする手順

UEFN での島設定|エピック公式ドキュメント
アウトライナー上で「Island Settings」を選択

アウトライナー上で「Island Settings」というアクタが存在するので、見つけて選択します。(見つからない場合は検索をかけてみましょう。)

「詳細(Details)パネル」を確認

「Island Settings」を選択すると「詳細(Details)パネル」に各種設定項目が表示されたのを確認しましょう。

「環境ダメージ」を「全て」に設定

「環境ダメージ」の項目を「全て」に設定しましょう。

ここが「すべて」になっていないと、そもそもプレイヤーが小道具を破壊することができないよ!

「ツルハシを持って開始する」「ツルハシによる小道具の破壊」機能を有効にする手順

「Island Settings」で「詳細(Details)パネル」を確認

「Island Settings」の「詳細(Details)パネル」から続けて操作していきます。

「ツルハシを持って開始する」を有効化

小道具化されているかを、テストプレイして確認する際にも便利なので「ツルハシを持って開始する」をオンにしておくのがおすすめです。

「ツルハシでの破壊(Pickaxe Destruction)」を好きなものに設定

「ツルハシでの破壊(Pickaxe Destruction)」という項目を見つけたら…「なし(None)」「デフォルト(Defalut)」「即時(Instant)」から好きなものを選択します。

※各種項目の違いについては下記を参考にしてね!

ツルハシでの破壊(Pickaxe Destruction)の各種設定内容について

[Details] パネルから、PickaxeDestruction オプションを次のいずれかに変更します。

None (なし) – デフォルトで小道具への破壊はオフになります。
Default (デフォルト) – 小道具にフォートナイト バトル ロイヤルの破壊を使用します (2 ~ 3 回のヒット)。
Instant (即時) – すぐに小道具は破壊され、素材をドロップします。

この設定は、ツルハシによって与えられるダメージのみを変更します。 小道具は爆発、武器、および炎によってダメージを受けることがあります。

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

なし(None)」に設定すると、ツルハシで小道具を破壊することができなくなります。ゲーム内容として、ツルハシでの破壊機能が一切必要ない場合はこちらをオフにすると良いですね。

一方、ツルハシでの破壊機能を有効にしたい場合は、次の2つのいずれかを選択してください。

デフォルト(Defalut)」の場合、ダメージ蓄積型の消滅です。ツルハシで2~3回のヒットが目安とされています。

即時(Instant)」の場合、1発のヒットで破壊されるようになります。

この項目は「ツルハシによる破壊」のみを制御できる設定です。「武器での破壊」などの項目は別に存在します。

【補足】武器での破壊を調節したい場合

UEFN での島設定|エピック公式ドキュメント

もし武器での破壊機能を無効化したい場合は「武器での破壊」を「なし(None)」に変更してください。

武器での攻撃を有効にしたい場合は「100%(等倍)」か「即時(Intstant)」「パーセンテージの調節」を行ってください。

補足
  • なし(None)
    武器で環境や建築物を破壊できません。武器で攻撃しても、地形・建築物にダメージが入りません。
  • 100%
    武器のダメージがそのまま環境や建築物に反映されます。通常通りのダメージ量です。
  • パーセンテージ(例:50%, 200%など)
    設定したパーセンテージだけ、武器のダメージが環境や建築物に適用されます。たとえば「50%」に設定すると、武器が本来持っているダメージ量の半分だけ環境に与えます。壁やオブジェクトを壊しづらくしたり、逆に壊しやすくする調整ができます。
  • 即時(Instant)
    このオプションを選ぶと、武器でダメージを与えたとき、環境や建築物が即座に破壊されます(HP量に関係なく一発で即破壊される)。

以上で、アセット(スタティックメッシュ)を小道具に変換する3つのステップは終わりです。テストプレイをして、思い通りの結果になっているか確かめてみましょう。

参考資料

参考資料

アセットを小道具に変換する|エピック公式ドキュメント

今回の内容は、主にこちらのエピック公式ドキュメントを読んで学習しました。わかりやすいので、手順も公式の流れに沿って進めています。日本語ページも充実しているので、より深く学習したい方は参考にしてみてください。

また「従来のプロセス」と題して、ブループリントから先に作り、あとからスタティックメッシュを適用させるやり方なども載っていました。基本的な手順は同じですが、先にブループリントから作りたいという方は参考になると思います。

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